黙々と織り作業
糸が切れたら「機結び(はたむすび)」で結んで筬に通し、マチ針 で固定する。
ミミ(反物の端)がガタガタになったら、新聞紙を挟む。
絡まった経糸(たていと)は、指で優しくなでながら絡まりを後に後に 移動させる。
そうやって何とか織り続けていたのだが…
憂鬱の始まり
経糸に、ベタベタと粘着質の、薄茶色の汚れがついているのを発見 してしまった。


しかも、複数ある。

そして、どうしてこうなった??
皆、一瞬天井を見るが、真相は分からない。
先生や先輩は
「油汚れじゃないかな」
「とりあえず、シンナーで拭いてみたら」
「雑巾小さく切ってきてあげる」
と原因不明ながらも助言して下さる。
シンナー、×。
お湯+台所用洗剤+小さなブラシ(流しにあった)のコンボで少し 薄くなったか?という感じだが、依然として汚れもねばつきも残っ た状態。
洗剤でごしごし擦ると色落ちや毛羽立ちが心配な上、この状態です すぎをしっかり行うことなど不可能。
(何度か叩くしかない)
なんかもうすっかり絶望し、とりあえず筬(おさ)に通せば糸同士のくっつ きはなくなる…ということで織り進めることにした。
動揺していたのもあるし、このべたべた汚れは複数あるから、ただ でさえ遅れている私がここで時間を割くのはどうなのかなと思った から。
汚れは、ごまかしがきかないという事が分かってしまった。
しっかりと織り込んでしまい、シミになっている。
(動揺しすぎて、写真撮れず…)
自分の腕が悪くて、上手にいかず、上手く織れないのは仕方がない と思う。
だって向上のために頑張っている最中なのだから。
落ち込んだり焦ったりしつつも、頑張っている最中なのだから。
でも、このいつの間にかついた汚れ(しかも超汚い)が取れず、織 り込んでしまった事は、精神上良くなかった。
何だか急に、とても悲しくなってきてしまった。
何度も書いているが、綿の糸は練習なのだ。
綿のうちに綺麗に織れるように、トラブルに慣れ、(なるべく起こ さないように)今頑張っている。
でも、こんな、いつ・どこで・何が原因でついたか誰にも分からな い粘着質の汚れが付くなんて、絹糸では絶対に受け入れられない。
綿ですら取れない汚れは、絹糸なんて更に難しいだろう。
それに、前の週に見学した、捺染前の美しく白く輝く絹の経糸。
ここには一点の染みも汚れもあってはならないと思う。
これは綿を軽視しているとかそういう事ではなく、もう理屈では言 い表せない気持ちだ。
富岡製糸場や桐生織物会館旧館の敷地内で蚕を祀った御社を見た時 、横浜のシルク博物館で様々なシルク商品に蚕がどれくらい使われ て出来上がったものかという展示を見た時、ただ”もったいない、 無駄にしたくない”という気持ち以上のものが駆け巡った。
それは私の中にずっと残っている。
多分、日本人のDNAなのかもしれない。
取り除くことが出来ないべたついた汚い汚れは、原因不明で解決し ていない。
考えないようにしても、まるでこの汚れのと同じように取り切れな い不安となって、くすぶり続けている。
暗くなってしまったが、この日は良いこともあった。
秩父クラフトフェア
この日は西武秩父駅の駅前&市役所でクラフトフェアをやっていた。


同期が出店していたお店で、布のぺたんこバッグを購入。

めっちゃ可愛い❤
多分メインのバッグじゃなくて、サブバッグとかレッスンバッグと かそういった感じなんだろうけど、 可愛すぎてメインバッグとして連日使っている。
色違いも可愛かった💕


こちらは市役所の様子。

電車のお供(本📖)

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